小2小3小4頃の子供が夢中で読める本!長い本が読めない子や中間反抗期の子におすすめ
漫画や図鑑系の本はすらすら読めるけれど、長い物語となると読み始めるまでが大変!という低学年の子も多いですよね。定期的に子供と一緒に本を選んだり、筆者が見繕ったりしているのですが、最近とても濃い内容なのに、子供の興味を引くようにできている面白い本を見つけました。
単なる読解練習を超えて、哲学的・道徳的な内容の深い話だったので、ここでも紹介してみたいと思います。
「続 こころのふしぎ なぜ?どうして?」が凄かった
しあわせの謎や、自分の謎、大人の謎など、かなり哲学的な内容を、子供でも読めるようにイラストと文字でまとめてありました。
この「なぜ、どうして」シリーズは文字が多いのに子供が興味を持ってすっと読める内容にできており、もともと熱いシリーズだとは思っていました。
他のものは科学や社会などのテーマでまとめられているのですが、この「こころ」の謎は中を読むと実は「哲学」をテーマとしたものでした。
しあわせは何か?大人って何?どうして頑張るの?など、大人でもうまく説明できないことが、心にすんなり入る温かく優しさを感じる文章で語られています。
悪口はなぜ言ってはいけないの?の説明が凄い
悪口はどうして言ってはいけないの?の説明には、ごく一般的な、結果的に自分にとっても良くないという内容もかかれています。
そのうえで筆者が凄いと思ったのは、
「どうしてテレビに出ている人は人の悪口を言ってるの?」
という内容まで掘り下げて書かれていたことです。
我が家の娘もそうなのですが、小学校の中学年くらいに差し掛かると、大人の話もパーフェクトではなく、つっこみどころがある点に気づき始めます。「お母さんや学校の先生はこう言っているのに、テレビは違う!」と思う子供の心をよく分かっています(笑)
なぜ頑張るかの説明が目からうろこ
どうして子供のころにたくさんの経験をしたり、こつこつ頑張っていくのかを説明しているページに、筆者はとても心を動かされました。
こころを一枚の絵(油絵)にたとえてあり、いろんな経験や努力をした人の絵には綺麗な花が咲いて素敵な絵になるのに対して、ただなんとなくしか過ごしてこなかった人の心(絵)はまばらに点があるだけ、とされています。
この説明を読んだとき、なるほど~と思い、この本すごく良いかもと思ったのです。
たとえ話がいくつも載っているので、なかには「うーん??絶対こうとは言いきれないな」と思うものもあるにはあるのですが、ぴんとくる内容のほうが多かったので、これはきっと自分に合うのではと読み進めていき、結果すごく読んで良かった、子供にも読ませたいと思えました。
押し付けがましくないのがポイント
学習的な内容を含む「○○するには?」などの本は、実際読んでみると結構押し付けがましい内容のものも多いです。
子供目線で書いているように見せかけて、実は結局大人の意見を押し付けていたり、説教がましい文章になっていたりします。
この「こころのふしぎ」に関しては、子供の立場で読んだときにも、説教を受けているような気持ちになる部分がなく、すんなり受け入れられると思いました。
不思議と「お母さんがそうして欲しかったんでしょ!」と思われる部分がありません。
答えが分からないことは分からないとはっきり書いてあるうえ、「謎の答えを知ることは大切でない」と文章でもきちんと書いてあります。
大切なのは「考えた時の気持ち」とあるように、子供に考えさせてくれる書き方がしてあります。
その他の多くの本は、大人目線でも「えーこれはちょっと違うと思う・・・」、「こんなふうに言わなくても」とちょっぴり嫌な感情になる部分があったのですが、これは、絶対こうだよ!という風に書かれていないため、「もっと読んでみてもいいかも」と思えるんです。
これって多分、子供が読んでも同じなのでは?と思いました。
絶対こう!こうしなさい!といわれると反発したくなる気持ち・・・
どんなに良い内容だったとしても、子供が受け入れてくれなかったらあまり意味はないんですよね^^;
大人に(この本を書いた人)にも分かりませんと書かれていると、正直に言ってくれたことに対して好感が湧きます。
小学校中学年にもなれば、大人でも知らないことがあるくらい分かります。
そこをごまかされると、その人のことを信用できないと感じると思います。
変に上から目線で言われるより、同じ目線で分からないけど一緒に考えようと言われた方が受け入れやすいと感じる・・・のかなぁと思います。
考えたその気持ちが大切ですと言われれば、自分の心も受け入れてもらえたと感じますしね。
子供に読ませたいと思ったけど・・・
この本を見つけた時、道徳の教科書が一番好きという娘にも、ぜひ読んで欲しいなぁと思いました。ただ、だからこそ渡し方には気を付けたいと思ったので、それをまとめてみます。
押し付けたら多分読まない
良い本を買ってあげたから絶対読んでね!と言ったら、内容にかかわらず多分読んでくれないだろうなぁと思いました^^;
良い本を見つけると嬉しくなってそうしたい気持ちに駆られるのですが、ぐっとこらえてまず「すっごい面白い本見つけた」と言って、娘の前で私が読み始めました。
すると見せて~、と寄ってくるので、「すっごい面白いんだけどちょっと文字が多めだから読めるかなぁ?、読めそうだったらあげるね!」といってすぐにはあげません(笑)
しばらく自分の机の上に置いておき、何度も気にしてきたら、「しょうがないなぁ」という態度で読ませてあげます(笑)
決して「読んでね!」とは言いません。「別に読んでも読まなくてもいいけど、気になるでしょ」という風に仕向けます。。。
こうしたらものの1日で自分のところに持って行き、毎日読んでいました。
内容は難しくないですが、文字量は結構ある本なのですが、毎日少しずつ読み、気に入ったところを読み返しています。
中間反抗期の子にこそ読んで欲しい
小学校3・4年生に起こる(中間)反抗期らしい言葉・行動が増え、手を焼くことも増えたのですが、いろんな話をして向き合うのと同タイミングでこの本を与えたところ、心なしか以前の素直な心が多く顔を出してきているように感じます。
中間反抗期で、どのように道徳的な教育をするか困っている方がいたら、ぜひ手に取ってほしい一冊です。
小学校1・2年生くらいまでは前編もおすすめ
今回紹介した本は続編ということで、前編にあたる「こころのふしぎ」もあります。
筆者は両方の本に目を通したのですが、こちらの前編も内容は良いのですが、続編に比べると内容がちょっと浅く、購入する本としてはもの足りないかなという印象でした。
我が家は子供が3年生なので、既に子供が知っている内容、家で話したことがある内容も多かったです。
前編を読まないと後半が理解できないということは全くなく、二つの単独の本と言えます。
前編の内容はすでに軽く理解できるくらいの年齢の子には、後半のほうが面白いと思います。
一方、幼稚園の後半や、小学校に入ったばかりの子には前編のほうが分かりやすいと思います。(精神年齢がともなわないと後半の深い内容は分からないかもしれません )
このへんのライン(年齢)は個人歳がありますが、筆者が感じた感想としては、早い子で小2くらいから本当の意味で後半の内容を理解できるようになると思いました。
前編はこちら