天気の子を映画館で観れる子供の年齢は?何歳頃から一緒に行けるか詳しく解説
話題の映画「天気の子」夏休みだから家族みんなで観に行きたいけど、小さい子供に見せて良いのか迷う方も多いのでは?
筆者は迷った末、小3の子供と一緒に観に行ったため、実際にみた感想(大きなネタバレはなし)と、何歳ごろから一緒に観れそうかを解説します。
我が家は家族全員で日本の映画館で純粋な邦画を観るのはこれが初めてでした。
夫婦で母国語が異なるため、家族全員となると洋画を観ることのほうが多いのですが、世界的なヒット作「君の名は」の新海監督の作品が、家族そろって観たい夏の映画にトップ1へと浮上しました。
映画館側の設定では全年齢対象 →「作者」が想定している対象年齢は?
「天気の子」に特別な年齢制限はなく、幼稚園前の子供でも入場すること自体は可能です。そのため、子供が何歳であっても連れて行くことはできます。
ただ、だからこそ内容的に子供にとってどうなのか?楽しめるのか?という部分は、親側で判断する必要があります。
10歳~20歳ごろが対象
ということで、まず、監督が想定している対象年齢(もっとも観てほしいと思う年齢)を調べてみました。
一番の対象となっている年齢は、思春期の子供、10~20歳頃とのことです。
(監督のインタビュー記事参照)
小3の子をもつ親としては、この思春期というのが微妙なラインで判断が難しいです。
軽い反抗期のように反抗的だなと思う言動も増えてきますし、いろんなことに興味を持ち始める年齢です。大人の矛盾にもだんだん気づいてくる年齢だと感じています。
一方で、まだまだ甘えたい気持ちもあるように感じますし、反抗的な態度といっても本当の反抗期とは違う、まだまだ詰めが甘く子供っぽい、他人が見たら笑ってしまうようなレベルです^^;
1人でできないこともまだまだたくさんあり、「大人になりたい気持ちが芽生えてきた子供」という感じです。
これを思春期ととるのかどうか・・・^^;
下手に思春期向けの映画を見せて、変に感化されても困ってしまいます。
映画を観る前の子供の意見は?
「天気の子」は学校でも話題のようで子供は見たがっていますが、単に宣伝などに影響された周囲の、そのまた影響という感じで、内容については全く知らない様子です。
上記の対象年齢のことを話した上で「怖いシーンや気持ち悪いシーンがもしかしたらあるかもしれない」とも伝えましたが、
「10歳~なら一歳しか違わないよ!」という反応でした^^;
実際に出てきた「大人な」シーンとは?
「小3の子供に見せる」ことを想定したとき、問題となりそうなシーンをピックアップしてみます。観覧前でも読んでもらえるように、話の内容はなるべくぼかして書いていきます。
実際に観た後の我が子の反応もあわせて紹介します。
東京の繁華街の様子
少年が初めて経験する「東京」を表現するために、繁華街の描写が随所にあります。
女の子が大人のお店へ連れ込まれているシーンがあり、「○商売」という言葉を使ったセリフもあります。
日本で都会に住んでいれば、高校~大学生くらいになればある程度は知ることになるであろう世界です。
小学生の子にあえてコレを見せたいかと言われたら、答えはNOですね。
1、2年くらい前であれば、これらのシーンは「ちょっと怖い」くらいで意味が分からなかったと思います。
しかし、小3だとほんのかすかですが感じるものがありそうです。
「ちょっと良くないこと」としての認識はあると思いますね。
ただ、これに関して、小3の子供の反応はとくにありませんでした。
まだはっきりとした実態は分からないようです。
ときどき小3にはきわどいと思う表現もあり、一緒に観ている親としてはヒヤッとすることもありました。
監督インタビューで「君の名を観て怒った人が,さらに怒るような映画に」とありましたが、これもその一部なのかもしれません。
狙ってあえて入れているのかもしれませんが、妙齢の子供と一緒に観ることを考えた時、これのせいで判断が難しくなりますね。
映像が素敵な作品だけに、個人的には願わくばもっと安心して観られるようになっていれば・・・とは思いました。
刺激的な要素が必要、「東京」を表現するために欠かせないと言われればそれまでですが・・・^^;
「トイストーリー」や「アンパンマン」よりも天気の子が観たい!と主張した我が子・・・
幼稚園くらいだったら観に行くことはできなかったかもしれません。
それを思うとなんとも複雑です。
少年漫画的な要素
少年漫画的な描写もときどきあり、女性キャラクターが露出の多い服装で登場し、主人公がじっと見て照れるといったよくあるシーンです。
上記の繁華街の描写などはよく分からなかったようですが、こういうシーンには子供の反応がすぐにありました。
大人からすると「そのくらいなんてことないのでは?」と思うのですが、分かりやすいシーンに対してのほうが、子供のリアクションがありました。
娘 「あの子(主人公)はちょっとヘン○イだね」といっていました(笑)
私「そうだね~、でもあの子が特別変なのではなく、男の子は12歳くらいになると大抵ああいうふうになるよ」
と返しておきました^^;
娘「クラスの男子は9歳だけど同じだよー」
私「!?それは残念なお知らせだねぇ」
といった会話をする羽目になりました^^;
ホテルの内部のシーン
単なる宿としてではありますが、都会のホテル(方針上書けないので察してください)の内部を詳細に映したシーンがあります。
いろんな色に光るバスタブや、カラオケ、室内の自販機などが登場します。
これは・・・何も知らない子供には普通のちょっと豪華な(?)ホテルに思えるかもしれません。
このシーンに関しての子供の反応はとくにありませんでした。
内容的には別のことが大切になるシーンなので、ホテルがどうこうというのはあまり気にならないのかなぁと思いました。
中学生ごろで興味深々の子は観たいと思うのかもしれませんが、小3では何の反応もナシでした。
ちなみに、ホテルでのシーンには、とくに子供に見せられない描写はありません。
鉄砲を撃つシーン(空撃ち)
実際に子供が一番衝撃を受けたのは、上記のような「大人な」描写ではなく、銃の空撃ちのシーンでした。何度か出てくるのですが、娘は後のほうの空撃ちシーンで怖くて泣いていました^^;
日本の日常生活に銃が登場することはまずありませんが、子供が自らの意志で空撃ちをするシーン(しかも複数回)は、ちょっと倫理的にどうなのかなぁと思うところがあります。
万一真似したらなんて想像するだけでも怖いですね・・・
劇場で映画を観るスリルという面もあると思いますが、このシーンが怖かった子供は多いと思います。大人の筆者でもドキッとしますので、小学生は確実に怖いと思います。
これが怖くなかったら、別の意味で心配ですね^^;
感受性の強い子供さんの場合は、配慮が必要だなと思いました。
ただ、映画では銃や主人公を追う警察が、スリリングさを出すため効果的に取り入れられており、このシーンがないと映画がなり立たないとも言えます。
警察に追われるシーンもちょっぴり怖いのですが、娘は完全に映画の世界に引き込まれていました。引きこまれた後の銃シーンだからこそ、泣くほど怖かった、と考えることもできます。
この映画ならではのスリルを冒険ととるか、観ない(見せない)ほうをとるか、といったところではないかと。
家庭によって考え方は異なりますので、迷った場合はこのあたりをじっくり考えてみてください。
天気の子を観た後の子供は?
銃のシーンが怖かったようで、観た後の子供の反応は「楽しかった!」という感じではありませんでした。
「面白いシーンもあったけど、怖いところもあった」という複雑な反応でしたが、観たかった映画を家族で観れたことは嬉しかったようです。
後日友達と話すと、お友達も家族で観に行ったようで、2人で映画の話ができて良かったと言っていました。
お友達も何度か泣いてしまったようです。
2歳下の妹さんも一緒に観たと聞きました。
学校でも話題になっているようなので、本人が観たがったらいろいろ前置きしたうえで見せてあげるのが良いかなぁと思います。
筆者は1・2年前や幼稚園のころでしたらこれを子供と観に行くことはなかったと思います。
子供本人の強い意志があってこそ踏み切れたと思っています。
ここまで観たいといわれたら、いずれはいろいろ知っていくのですから、今回渋ることはないかな、と思いました。
この映画を見せなかったところで、知らない間にあらゆるところで見聞きしてしますことも避けられない年齢に差し掛かってきたと感じます。
前作の「君の名は」は、迫力があり小さい子に恐怖を与えるシーンを含む、流れ星の夢を壊してしまいそうということから、娘にはみせていません。
そのため、今回の天気の子で、新海監督の手掛ける美しい映像の世界を、娘に見せてあげたいと言う気持ちもありました。
映像については本当に美しく心を奪われるの一言で、この繊細かつ完璧な映像が観れただけでも、映画館に足を運んだ価値はあったと思えます。
文庫で内容を確認するのも手
子供に見せるかどうかの判断が難しいときは、小説版を先に読んで判断するのも手です。微妙な年齢のお子さんのためにしっかり調べたい方にはぴったりだと思います。
インターネットの情報にはどうしても書く人の主観が入ってしまいますが、こちらの小説は監督が手掛けたものなので、作品本来の良さを深く味わえると思います。
天気の子を何歳から観れるかの結論
思春期の始まった小学校高学年~が適切
小3・小4はギリギリ大丈夫なレベル
小1、小2はその子の性格や成長に合わせてよく考える必要あり
未就学児は辞めておいた方が無難
だと個人的には思います。
年齢に合った映画を選んで、ご家族でよい映画の時間をお過ごしください。