バイオリンの松脂 子供におすすめの松脂は?子供ならではの選ぶポイント まとめ
バイオリンの松脂はいろいろありますが、子供が習う場合どんなものを用意するべきか迷いますよね。子供が使う松脂のセレクト基準は、大人や演奏家などの場合とちょっと異なります。セットについている松脂は使えるのか、どんなポイントで選ぶのかなど、子供がバイオリンを習うと分からないことが出てくるうえ、情報もあまり出ていません。個人的に松脂が好きでいろいろ比較しているので、おすすめの松脂とあわせて、母親目線の感想も交えて詳細をまとめてみます。
バイオリンセットについている松脂は使える?
練習用バイオリンや分数バイオリンのセットについている、どこの国のどの会社が作ったのか分からない松脂も、よほどのことがなければ問題なく使えます。
音も出ますし練習に使うのに何の問題もありません。
正しい姿勢で弾けて音程が確実にとれないうちは、はっきり言ってどのような松脂を使っても音はあまり響きませんし、松脂以前の問題です。
ただ、付きにくい松脂や割れやすい松脂もありますので、使い勝手が気になったら買い替えても良いと思います。
音の面では、ある程度弾けるようになってきたとき、弦や松脂を変えるととても良い音に聞こえます。
良い音が出ると練習も楽しくなります。
(セットのものからある程度良いものへ)買い替えるのがベターな時期は?
最初のころはどんなものでも練習できますが、習い続けてしかるべき時期がきたら、無名のセットものであれば買い替えることをおすすめします。
時期の基準としては、(どんなものでも)「何かしら人前での演奏」があるときだと思います。
人前で演奏するということは、弾き方も安定してきているケースがほとんどですし、音程もある程度はとれるはずだからです。
舞台で弾けば、音量も出るに越したことはないですし、本番での演奏に向けて、響くように弾く方法も習うはずです。
ただし、むやみに松脂を変えて混ぜるのはよくないので、変えるときは本番前は避けるのが良いです。
可能であればサイズアップのタイミングと同じにして、最初から同じ松脂を使うのがベストではあります。
子供の松脂を選ぶときのポイント
演奏家目線での松脂の比較記事は結構たくさんあるのですが、子供のための松脂の記事は見かけません。
そうしたサイトは大抵プロの目線で書かれています。
音や弾き心地は、習い始めて数年のうちや小学校低学年くらいの間は、本人も正直あまり分からないと思います^^;
松脂にこだわるほどの技術もついていません・・・。
しかし、松脂は毎日使うものなので、母親目線での気になるポイントが結構あります。
子供が自分で塗るとき塗りやすいかどうか(形や塗り心地)
子供が1人できちんと塗れるデザイン・テクスチャーというのは、かなりポイント高いです。幼稚園の後半~小学生であれば、コツさえつかめばひとりで塗れます。
我が子の場合、木枠に入っているタイプや、すこし角ばったデザインの松脂が塗りやすかったようです。
丸いタイプの松脂のときは、とても塗りにくそうにしていました。
手の小さい子や、低年齢の子だと、ものによってはすべってしまうかもしれません。
しかし、同じ丸型デザインでも付きの良いタイプはすんなり塗れました。
自分でしまえる(開けられる)かどうか
松脂によくある、キャンディのように布をねじって、ぐるっと紐でとめてボタンにかけるデザイン・・・
このデザインは不器用な子供にはかなり留めずらいようです。
器用な子は大丈夫かもしれませんが、我が子の場合、うまく留めれないので面倒くさくなり、留めずに入れることもしばしばでした^^;
せっかく留めても次は開けるときに開けられなくなることもありました。
子供の場合、自分で管理できるデザインという部分も重要です。
ダスト(粉)が少ないこと
これは筆者もあとから気付いたのですが、松脂の粉が飛び散りにくいタイプもあります。
飛び散りやすい松脂を使っていたころはそこらじゅうに飛び散る松脂の粉、家中の松脂ダストに困っていました。
一時期子供が松脂を塗ることを楽しいと思った時期があり、家じゅうのいろんなところに松脂が付いていました。このときは明らかに着け過ぎだったので松脂の質のせいだけではないのですが、松脂を変えたら少し落ち着きました。
毎日のバイオリンのお手入れもラクになり、音も綺麗になって良いことずくめでした。
バイオリンの練習はほぼ毎日・・・そうなると家で出るダストも毎日です。
これは、気づきにくいですが見逃せないポイントですね。
子供におすすめのバイオリン松脂
ここからは子供に使わせることを想定したとき、おすすめできるバイオリン松脂をまとめます。
お値段も約2000円前後くらいまでなので、気になっている方はぜひご覧ください。
super sensitive 松脂
木枠に入った松脂は、買い足そうとするとなかなかないのですが、こちらは安価なわりに質もよく使いやすいです。
アメリカの会社が作ってる評判の良い松脂で、スクール用としても使われています。
弓に滑らせるだけなので、小さな子でも簡単に塗ることができます。
とくにこだわりがない場合はべっ甲色のライトタイプのほうが、夏場もべとつかず掃除もラクでおすすめです。
同じ松脂のミニタイプ(正方形に近い形)もあるのですが、長方形タイプのこちらのほうが塗りやすいです。
メロス松脂(子供用)
ギリシャのメロスが作っている松脂は、世界的にも有名でプロにも使用者が多いとされています。
子供用ということで少し薄めで、可愛いイラストがついていますが、松脂本体は大人用のライトタイプと全く同じです。
小さいうちは扱いも雑で、落とす(割れる)心配もありますので、こうした薄いタイプは嬉しいですよね。
質が良く澄んだきれいな音がしますが、あまりクセのないタイプなので子供にも扱いやすいと思います。
小さいポーチつきなので、紐で留めたりしなくても、使ったら軽くつつんでポーチに入れるだけです。
可愛らしい子供用はアマゾンしか取扱いがありませんでしたが、デリケートでメール便にできない松脂で、送料無料というのもすごいですね。
ポーチやイラストが少しシックですが、小学生くらいであれば大人用のミニタイプでも良いと思います。おしゃれな柄なので、子供もよろこびそうです。こちらも送料無料のショップが結構ありますね。
大人用は楽器ごとに種類が違うので(ビオラやチェロ用あり)必ずバイオリン用を選んでください。
アルシェ エチュード
日本の会社が手掛けるアルシェの松脂は、使い勝手も考えられた優れものです。
松脂のついている布をそのままボタンで留める造りになっているため、子供でも簡単におかたずけができます。
粉も飛び散りにくく、軽い力でも弓につくため子供用におすすめです。
このエチュードはもっとも安価なタイプですが、子供には十分すぎるほどのクオリティです。
赤のベルベットの包みも素敵ですよね。
他のタイプは値段の違いほか、紐をくるっとからめるデザインなので、子供にはこのボタンタイプのほうが使いやすいと思います。
(アマゾンでは見つかりませんでした)
ベルナーデル 松脂
とても人気のあるフランス製のものですが、ポーチに入っているので子供に使わせるのにも適していると思います。
蒸し暑い季節でもベトベトにならず、粉が飛びにくいのがポイントです。
大人にも大変人気の高いひとつなので、筆者が見つけた最安値のショップを載せておきます。
楽天に出ているバイオリンJPというショップが最もお買い得と思います。
ある程度売れているショップであればどこで買ってもものは同じなので、かしこく手に入れたいですよね。
ラーセン
アレルギーがある場合も安心と言われるラーセンの一品。
結んで留めるタイプなので使い勝手は劣りますが、お子さんにアレルギーの心配がある場合はこれを選んでおくと良いです。
実はこの松脂、アレルギー対策以外にもすごい点が!
ひっかかりがよくて、とくに低音がすごくよく鳴るようになります。
大人になってもずっと使っていける松脂のひとつなので、
いつもと違う松脂をひとつ試してみたいなというときにもおすすめです。
かといってとくにベトベトしているわけでもないので、なんとも絶妙なバランスだと思います。
紐が上手く留められない場合は、別途小さなポーチを用意すると使いやすいと思います。
super sensitiveからもアレルギー対策の松脂が出ていますが、あれは化学物質で作られており天然の松脂ではありません。
音の面ではこちらのラーセンのほうが本物のバイオリンのアコースティックな響きがします。
まとめ
透明でキラキラと輝く松脂は、眺めているだけでも楽しくなりますよね。
セットの松脂でも使えますが、松脂を変えた方が良いかな?と思うときがきたら、記事を参考にして気に入るものを揃えられると良いと思います。
一度買えば何年も使えますし、バイオリンを習っている子にとっては毎日使う、練習の相棒のようなものです。
少し響きが変わるだけで、もっと良い音を出せるようになりたいという気持ちも出てきそうですね。
素敵な松脂を塗るのは結構楽しいので(笑)、つけすぎに注意してくださいね!